ジェネリック医薬品の台頭:その③

―:その特許(先発医薬品の商標)がある事によって先発会社の利益があり、その後市場が特許が切れる事により解放され、後発品が出て、先発と後発が一緒に出回るという事なんですね。その後発品の事をジェネリックっていうんですね。

元MR:これがもし一般的な商品だったらこの特許権で守られるんだと思うんですけど、医薬品の場合はどうしても、価格も高いんで、ある程度の特許の期間を設けて、その成分で特許が切れると安い薬も作ってもいいよと国が認めているんです。それが大体特許申請から20年、伸びても25年です。

―:そうなんですね。

元MR:新薬っていうのは当たれば利益も大きいんですけど、例を挙げると△△(注:ある有名な薬の名前)なんていう薬があるんですけど、知りませんか?

―:名前はなんとなく聞いた事はあるような気もします。

元MR:ああ、名前だけは・・・。そうですか。自分たち医薬品メーカーの間では化け物のような薬なんですけど。

―:そうなんですか?

元MR:1989年に発売されて、あの頃からもう発売されて20年近くなりますけど、だいたいあの頃からメタボとか肥満が巷で取り上げられるようになって、健康志向が高まってきた頃だと思うんですよね。だからこの薬も高脂血症に効く薬だという事でバカ当たりして、これは○○さんが発売しているんですけども、この薬、ピーク時の売り上げが2000億、2000億ですよ。一年間で2000億の薬が売れるんですよ、これって凄いと思いません?

―:すごい、すごいですね。

元MR:一つの薬の一年間の売り上げですよ、これって。

―:それってすごいですね。

元MR:たぶん開発経費も莫大にかかってはいるんでしょうけど、でもこれだけ売れればね、ホント薬って利益デカイんですよ。一つの薬で2000億ですからね。

―:やっぱすごいですね。

元MR:聞く所によると、○○さんはこの薬で新しい社屋が建ったらしいんですけど、まさにそれは△△御殿って呼ばれてましたね。まさに北海道なんかのイワシ御殿なんかと一緒ですよね。まあ、ちょっとこれはケタも違うんですけどね。それだけデカイんですよ、薬って。当たればなんですけどね。だからどこのメーカーも新しい薬を開発しているんですけど、そのような新薬で発売して売り上げもデカイ薬の事を”ピカ新”と業界では言っているんですけど「オマエんとこはピカ新があっていいな」とか、「うちはゾロばっかだぞ」とか言ってふざけたりしてたんですけどね。