MR時代のエピソード:その①

―:逸話というか、面白いエピソードみたいなのはありますか?

元MR:今までの逸話っていうか、ありきたりなもんですよね。例えばこういう話をこういうことがありましたっていうことで、ちょっとそれを話してみようかなと思うんですけれども、僕が知ってる某大手メーカーのMRの話なんですが、その時代はたぶんこの人だったらプロパーと呼ばれてた時代だと思うんですよ。20年前ぐらいまでプロパーって結構呼ばれてたんで、プロパーは提供者って意味があるんですけど、だから、昔の人にとっては、医者からすればMRなんか、なんか物持ってくる人ぐらいだから、そのぐらいにしか思ってない、たぶん。プロパーって薬を提供するってことなんですけども、まあ薬ですよね、それを提供するんでプロパーっていう時代があって「プロパー、プロパー」って呼び捨てるような時代があった

―:ええ。

元MR:そういう時代の人なんですけども、その人から話を聞いたところによると、初め工場に就職したらしいんですよ、医薬品メーカーっていうか、近くの工場があったから。この人がいたのは○○県なんですけども、○○県って○○(大手製薬メーカー)とかいろいろあるんですけどね。だから、そこに工場が近くにあったからってことでそこに就職したんですけれども、よく働くからってことで今度は営業に抜擢されたっていうか、人数が足りなかったのか営業に使われることになりまして、今度は営業力がちょっといいっていうことで今度は都会の方に回されて、何も知らないうちに、いろんなことを知ってる工場出身者ですから、他のプロパーと違うわけですよね、働き方が。何とか自分も頑張っていきたいっていうことで、院長先生の目に留まる事をしたいっていう事をいろいろ自分で考えたらしいんですよ。そして、一つ考えたのが、病院にいつも行ってて患者さんの靴が結構乱れてるんで、そういうのを目に付くごとにそろえていこうと。そうしてるうちに結構評判っていうか看護婦さんたちの目にも留まって、ついには院長先生にも目をかけられて、結局最後は売り上げが社内トップになっちゃったと、そういう話をずっと聞いてまして、いろいろ営業でもプロパーでも、いろいろ手はあるんだなということを思わされましたね。そういうこともあったんですね。

―:それっていいですよね、結構手軽にできそうっていうか、いい心掛けですよね。

元MR:そうですね。なんか医薬品メーカーの営業だからっていう意味じゃないですね、営業全般に通じる話かなとは思いますけれども。そういうやり方もあるってことですね。