―:薬の中にも「医科向け」と「薬局向け」って分かれてるんです?その辺もよくわからないので良ければ教えていただけますか?
元MR:だから、店で売っている薬が、薬局(担当の扱う)の薬。
―:そのまんまですね(笑)。担当さんはそれぞれ違ってるんですか?
元MR:だから、調剤薬局担当じゃなくて、胃薬とか売ってるあっちの薬局担当。あれの担当の人っていうのはやっぱりいる。それから自分たちのように病院向けの、医科向けの担当の方の病院は、薬の区分けで行くと、作用の強いほうが病院の方、作用がちょっと弱いのが薬局担当。
―:あ、それなんとなくわかります。
元MR:だからそれはちょっと薬作用が弱いって言うか、それは販売用。病院になるとやっぱり作用の程度が大きいんでその分扱いが厳しくなる。
―:あの、くすりの○○みたいな大きなドラッグストアってあるじゃないですか。あれって言うのは中に、そういう薬局担当の販売の車が入っていくんですかね。あの、一般でも買えるような風邪薬とかってあるじゃないですか。
元MR:ああ、そうだね。それが薬局担当。
―:それでお医者さんが扱う薬が特殊な感じ(の薬)。
元MR:そうそう。だからもうあっちのほうに行くと普通の商品と一緒のような感じ。
―:ふむ。
元MR:だから、在庫が無くなったら在庫を入れて、売れる商品があったらそれにPOP貼ったりして。普通の商品と一緒の考え方。薬局チェーン店で売ってるのは。病院の方はそういう事は、今はできるようになったのかな?昔はそういう事はしちゃいけなかった。だから昔としては、今では医科向けの薬でも結構、医科向けの薬だったけど、薬局向けに売ってもいい薬たくさんでてるから。
―:うん。
元MR:だから昔は宣伝とかあんまりしちゃいけなかったし。病院のコマーシャルもできなかった。今は病院のコマーシャルもしていいって時代になった。昔はコマーシャルはしちゃいけない、そういう強い薬に関してはね。
―:そうなると、CMが駄目って事になるとやっぱり営業力がモノを言う・・・
元MR:そう、営業だけに任される。本当はね、薬の作用だけで先生に選んでほしいんだけど、やっぱり、商品みたいなもので、営業がよければ薬も売れる。作用だけではないって言うのをこの業界に入ってやっとわかった(強調)。
―:あはは。
元MR:今はインターネットがあるから情報はすぐ入るけど、昔はホント年数回の学会と自分たち営業からの情報しかドクターには入らなかったから、役割も大きかったと思う。